マンションのフルリフォーム費用相場はいくら?予算別の事例と安く抑えるコツを徹底解説
「築年数が経過したマンションを新築のように蘇らせたい」「中古マンションを購入して自分好みの間取りに変えたい」と考えたとき、真っ先に気になるのがフルリフォームの費用ではないでしょうか。
壁紙や床の張り替えといった部分的な修繕とは異なり、配管から間取りまで全てを見直すフルリフォーム(スケルトンリノベーション)には、まとまった予算が必要です。しかし、事前の知識なしに見積もりを依頼すると、想定外の追加費用に驚いたり、予算オーバーで理想を諦めたりすることになりかねません。
この記事では、マンションのフルリフォームにかかる最新の費用相場を、間取りや専有面積別に詳しく解説します。さらに、コストを抑えつつ理想の住まいを叶えるための具体的な対策や、利用できる補助金制度についてもプロの視点でご紹介します。
マンションのフルリフォーム費用相場と内訳
マンションのフルリフォームにかかる費用は、一般的に1平米(㎡)あたり10万円〜20万円が目安とされています。例えば、標準的な70㎡の3LDKであれば、700万円〜1,400万円程度がボリュームゾーンです。
この金額の差は、使用する建材のグレード、住宅設備のスペック、そして「どこまで解体するか」によって決まります。
間取り・専有面積別の費用目安
家族構成やライフスタイルによって必要な広さは異なります。以下の表は、一般的な施工事例に基づいた概算費用です。
| 専有面積 | 想定の間取り | 費用相場(目安) |
| 50㎡以下 | 1LDK〜2DK | 500万円 〜 800万円 |
| 60㎡〜70㎡ | 2LDK〜3LDK | 700万円 〜 1,200万円 |
| 80㎡〜90㎡ | 3LDK〜4LDK | 1,000万円 〜 1,500万円 |
| 100㎡以上 | 4LDK以上 | 1,300万円 〜 2,000万円超 |
費用の内訳:何にお金がかかるのか
フルリフォームの総額に含まれる主な項目は以下の通りです。
解体・撤去工事費:既存の内装や設備を解体し、廃材を処分する費用。
設備工事費:システムキッチン、ユニットバス、洗面化粧台、トイレ等の本体代と設置費。
内装工事費:床材(フローリング)、壁紙(クロス)、天井の仕上げ費用。
電気・配管工事費:照明配線、スイッチ・コンセントの増設、給排水管の更新。
木工事費:間仕切り壁の作成、造作棚の設置、ドア等の建具取り付け。
諸経費:現場管理費、設計デザイン料、養生費など。
費用を左右する3つの大きな要素
同じ広さのマンションでも、見積もり金額が数百万円単位で変わることがあります。その理由は主に以下の3点に集約されます。
1. 住宅設備のグレード
キッチンや浴室などの水回り設備は、機能性やデザインによって価格がピンキリです。
スタンダードクラス:普及型でコストパフォーマンス重視。
ハイクラス:セラミック天板のキッチンや、酸素美泡湯付きの浴槽など、こだわりを反映。
水回り4点をすべて最高級グレードにすると、それだけで300万円以上の差が出ることがあります。
2. 「スケルトン」にするかどうか
一度構造体(コンクリートの箱)の状態まで解体するスケルトンリフォームは、間取りを自由に変更できる反面、解体費や配管更新費が高くなります。一方で、既存の間仕切り壁を活かした「表層リフォーム+一部設備交換」であれば、費用を大幅に抑えることが可能です。
3. 素材へのこだわり
無垢材のフローリングや漆喰の塗り壁、輸入タイルなどは、一般的な合板やビニールクロスに比べて材料費・施工費ともに高くなります。リビングなど目立つ場所だけにこだわり素材を使い、寝室や収納内は標準仕様にする「メリハリ」が予算管理の鍵となります。
フルリフォーム費用を安く抑えるための具体的対策
予算内で満足度の高いリフォームを実現するためには、以下の工夫が効果的です。
水回りの位置を大きく動かさない
キッチンの場所を移動させたり、トイレを別の場所に新設したりすると、床下の配管工事が複雑になります。マンションの場合、管理規約で配管の移動に制限があることも多く、工事費が跳ね上がる原因になります。既存の配管位置を活かしたレイアウトにすることで、数十万円のコストダウンが見込めます。
ショールームで「実用性」を見極める
豪華なオプション機能は魅力的に見えますが、「本当に毎日使う機能か?」を冷静に判断しましょう。例えば、キッチンの自動昇降棚や浴室のテレビなどは、後から不要と感じるケースも少なくありません。基本性能に絞ることで、設備費用を賢く削減できます。
複数の会社から相見積もりを取る
1社だけの見積もりで決めるのは禁物です。リフォーム会社によって、得意とする工事や提携しているメーカーが異なるためです。
大手リフォーム会社:安心感と保証が充実しているが、諸経費が高め。
地元の工務店:広告費を抑えているため、比較的安価に施工できる場合がある。
同じ条件で3社程度に見積もりを依頼し、内容と価格のバランスを比較しましょう。
知っておきたい!補助金と税制優遇の活用
フルリフォームは大きな買い物だからこそ、国や自治体の支援制度を最大限に活用しましょう。
1. 住宅ローン控除(減税)
10年以上のローンを組んで一定の要件を満たすリフォームを行った場合、所得税から控除を受けられる制度です。バリアフリー化や省エネ改修が含まれる場合、さらに優遇されるケースがあります。
2. 子育てエコホーム支援事業などの補助金
省エネ性能を高めるリフォーム(断熱窓への交換、高効率給湯器の設置など)に対して、数十万円単位の補助金が出る場合があります。これらは予算に達し次第終了となるため、検討段階で最新の情報をチェックすることが重要です。
3. 介護保険による住宅改修
同居家族に要支援・要介護認定を受けている方がいる場合、手すりの設置や段差解消などの工事に対して最大20万円(自己負担1〜3割)の給付を受けることができます。
失敗しないリフォーム会社選びのポイント
最後に、信頼できるパートナーを選ぶためのチェックリストをご紹介します。
マンションリフォームの実績が豊富か:マンション特有の構造や管理規約への理解が不可欠です。
ヒアリング能力が高いか:単に要望を聞くだけでなく、プロとして「その間取りは使いにくい」といった逆提案をしてくれる担当者は信頼できます。
アフターサービスが充実しているか:工事完了後の不具合に対して、どのような保証があるかを確認しておきましょう。
マンションのフルリフォームは、あなたの人生の質を大きく向上させる素晴らしいプロジェクトです。費用相場を正しく把握し、賢く優先順位をつけることで、予算内で最高の住まいを手に入れてください。
まずは、お近くのリフォーム会社に現状の悩みを相談し、概算の見積もりを依頼することから始めてみてはいかがでしょうか。