リフォーム減税はどっちがお得?住宅ローン控除と投資型減税の違いを徹底比較
「リフォームで税金が戻ってくるって聞いたけど、どの制度を選べば一番おトクなの?」
リフォームの資金計画を立てる際、多くの方が直面するのがこの悩みです。実は、リフォームで使える所得税の減税制度には、大きく分けて**「住宅ローン控除」と「リフォーム減税(投資型減税)」**の2種類があります。
これらは原則として**「どちらか片方しか選べない(併用不可)」**ため、選択を間違えると数万円、時には数十万円単位で損をしてしまうことも……。
「ローンを組むからローン控除でいいよね?」と安易に決めるのは禁物です。工事の内容や期間、借入金額によっては、投資型減税の方が手元に残るお金が多くなるケースもあるからです。
この記事では、2つの制度の違いをプロの視点で徹底比較。あなたが「どちらを選ぶべきか」の判断基準を、具体的なシミュレーションを交えて分かりやすく解説します。
1. 「住宅ローン控除」と「リフォーム減税(投資型減税)」の基本構造
まずは、それぞれの制度の仕組みを整理しましょう。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
対象: 返済期間10年以上のローンを組む場合
控除額: 年末のローン残高の0.7%
期間: 原則10年間(※中古住宅購入+リフォームの場合は13年の場合あり)
特徴: 長期間にわたってコツコツと税金が戻ってくる。
リフォーム減税(投資型減税)
対象: ローンの有無を問わない(現金払いでもOK)
控除額: 標準的な工事費の10%(+超過分の5%)
期間: 1年間のみ(入居した年分)
特徴: 特定の工事(省エネ、バリアフリーなど)に対して、1回でガツンと大きな還付が受けられる。
2. 徹底比較!どっちがお得かを見極める3つの基準
どちらがお得かは、「ローンの金額」「工事の内容」「自分の年収(納税額)」の3要素で決まります。
基準①:ローンの借入額がいくらか?
目安となる境界線は、リフォーム費用が**「200万円〜300万円」**あたりにあることが多いです。
1,000万円以上の大規模リフォーム: 住宅ローン控除が圧倒的に有利です。0.7%とはいえ、10年間積み重なると大きな金額になります。
200万円前後の小規模リフォーム: 投資型減税の方がお得になる可能性があります。
基準②:どんな工事をするか?
投資型減税は、「国が推奨する特定の工事」に手厚いのが特徴です。
| 工事内容 | 投資型減税のメリット |
| 断熱・省エネ | 窓の断熱や給湯器交換。控除額が大きく、補助金と併用しやすい。 |
| バリアフリー | 手すりの設置や段差解消。高齢者や障害者と同居する場合に有利。 |
| 耐震改修 | 耐震補強。実は**耐震だけは「ローン控除と投資型を併用できる」**唯一の例外です。 |
基準③:自分の所得税をいくら払っているか?
ここが盲点です。いくら「最大控除額50万円」といっても、自分が年間で払っている所得税+住民税(一部)以上の金額は戻ってきません。
年収が高い人: 住宅ローン控除で10年かけてしっかり枠を使い切るのがおすすめ。
年収が控えめな人: 住宅ローン控除の「枠」があっても、税額が足りず使い切れないことが多いです。それなら1年でバシッと還付を受ける投資型の方が効率的な場合があります。
3. 【ケース別】お得なのはこっち!
具体的なイメージを掴むために、2つの例を見てみましょう。
ケースA:300万円の省エネリフォーム(10年ローン)
住宅ローン控除: 10年間の合計控除額 = 約18万円前後
投資型減税: 1年間の控除額 = 最大約25万円〜
👉 結論:投資型減税の方がお得! 期間は短いですが、10%の控除率は強力です。
ケースB:1,500万円のフルリノベーション(15年ローン)
住宅ローン控除: 10年間の合計控除額 = 約90万円以上
投資型減税: 1年間の控除額 = 最大約60万円前後(工事内容による上限あり)
👉 結論:住宅ローン控除の方が圧倒的にお得! 長期借入の場合はローン控除一択です。
4. 損をしないための注意点と「裏ワザ」
併用はできないが「使い分け」はできる
同じ工事に対して両方は使えませんが、例えば「中古住宅の購入には住宅ローン控除を使い、その後の耐震工事には投資型減税を使う」といった組み合わせが可能な場合があります。
補助金をもらうと控除額が減る?
国や自治体の補助金を受け取った場合、**「リフォーム費用 - 補助金 = 控除対象額」**となります。これを計算に入れ忘れると、後から税務署に指摘される原因になるので注意しましょう。
2026年以降の動向
税制改正により、省エネ性能が高い住宅(ZEH水準など)へのリフォームは、住宅ローン控除の借入限度額が優遇される傾向にあります。これからのリフォームは「性能」を上げることで、より多くの減税を受けられるようになっています。
5. まとめ:あなたに最適な選択は?
最後に、判断を迷っている方へシンプルなガイドです。
**「10年以上のローン」で「500万円以上」**かけるなら ➡ 住宅ローン控除
**「現金払い」または「5年程度の短いローン」**なら ➡ 投資型減税
**「断熱」や「バリアフリー」**がメインの小規模工事なら ➡ 投資型減税
リフォームの減税制度は複雑ですが、正しく選べば「工事費の1割近く」が戻ってくることもある非常に魅力的な制度です。
「自分の場合は結局いくらになるの?」と気になった方は、まずはリフォーム会社に**「減税のシミュレーションをお願いします」**と伝えてみてください。信頼できる会社なら、工事内容に合わせた最適なプランを提案してくれるはずです。