床の張り替えvs重ね貼り、どっちが正解?安く済ませるコツと数年後に差が出る工法の選び方
「床が古くなってきたけれど、全部剥がしてやり直すと高くつきそう……」
「今の床の上に新しい床を貼るだけで十分なの?それとも後で後悔する?」
床のリフォームを考えたとき、最初に直面するのが「張り替え」と「重ね貼り(上貼り)」という2つの選択肢です。どちらを選ぶかによって、工事期間や費用はもちろん、10年後の床の状態も大きく変わってきます。
一見、安く済む重ね貼りが魅力的に見えますが、実は住まいの状況によっては「張り替え」を選ばないと、数年後に再工事が必要になり、結果として高くついてしまうケースも少なくありません。
この記事では、床リフォームの2大工法を徹底比較。それぞれのメリット・デメリットを整理し、あなたの家に最適なのはどちらなのか、そしてリフォーム費用を賢く抑えるための具体的なコツを詳しく解説します。
1. 「張り替え」と「重ね貼り」の違いを徹底比較
まずは、それぞれの工法がどのようなものか、その特徴を正確に把握しましょう。
張り替え工法とは
既存の床材をすべて剥がし、下地(根太や合板)を露出させた状態で新しい床材を設置する方法です。
メリット: 床下の腐食やシロアリ被害をチェック・補修できる。床の高さが変わらない。床鳴りを根本から直せる。
デメリット: 工期が長く(6畳で1.5〜2日程度)、解体費用や廃材処分費がかかるため費用が高くなる。
重ね貼り(上貼り)工法とは
今の床の上に、薄型のフローリングや専用の床材を直接貼り付ける方法です。
メリット: 解体の手間がないため工期が短い(6畳で1日以内)。音が静かで、廃材が出ないためコストが大幅に抑えられる。
デメリット: 床の厚み分(1.5mm〜12mm程度)だけ床が高くなる。下地の傷みや床鳴りは解消できない。
2. どっちを選ぶ?判断基準をチェック
住まいの状態によって、推奨される工法は決まります。以下の項目に当てはまるか確認してみてください。
重ね貼りが適しているケース
床に「浮き」や「激しい沈み」がなく、表面の傷や汚れだけを綺麗にしたい。
できるだけ安く、短期間でリフレッシュしたい。
マンション等で、大がかりな解体音を避けたい。
床の高さが数ミリ上がっても、ドアの開閉に支障がない。
張り替えが必須のケース
床を歩くとキシキシ音がする(床鳴り)。
特定の場所を踏むとフカフカ、ブカブカと沈み込む感じがある。
築20年以上経過しており、一度も下地の点検をしていない。
部屋の段差を完全になくしてバリアフリー化したい。
3. 数年後に差が出る「工法の選び方」の落とし穴
安さだけで「重ね貼り」を選んでしまうと、数年後に後悔することがあります。特に注意したいのが「下地の劣化」です。
床が沈む原因が、表面の摩耗ではなく「下地の腐食」にある場合、その上からいくら新しい床を貼っても根本的な解決にはなりません。それどころか、新しい床材の重みでさらに下地が悪化し、結局数年後にすべて剥がしてやり直す羽目になり、二重の費用がかかってしまいます。
逆に、下地がしっかりしている築浅の物件や、一度リフォーム済みの家であれば、重ね貼りは非常に合理的で賢い選択となります。
4. 床リフォーム費用を安く抑えるコツ
「本当は張り替えたいけれど、予算が……」という方のために、品質を落とさずにコストを抑えるポイントを紹介します。
1. 部屋の形に合わせた素材選び
複雑な形状の部屋(L字型や凹凸が多い場所)は、フローリングよりも「フロアタイル」や「クッションフロア」の方が加工しやすく、工賃を抑えられる場合があります。
2. 水回りはクッションフロアを活用
リビングはこだわりのフローリングにし、キッチンや洗面所は安価で耐水性の高いクッションフロアにするという「適材適所」の使い分けが、全体の予算を抑えるコツです。
3. 「カバー工法専用」の薄型床材を選ぶ
重ね貼りを選ぶ場合、厚さ1.5mm〜3mm程度の薄型リフォーム床材を選ぶと、ドアを削るなどの付帯工事が発生しにくくなり、追加費用を抑えることができます。
4. 複数箇所をまとめて依頼する
リビングだけでなく、廊下や寝室など、数カ所を一度に依頼することで、職人の出張費や養生費、材料の配送費を効率化でき、単発で頼むよりも1平米あたりの単価が下がります。
5. 施工前にプロへ確認すべき3つの質問
リフォーム業者に見積もりを依頼する際は、以下の3点を必ず確認しましょう。
「下地の状態はどうなっていますか?」
表面を見ただけで判断せず、実際に踏んで音を確認したり、可能であれば床下を確認してもらうように促しましょう。
「ドアの干渉や段差の処理はどうなりますか?」
重ね貼りの場合、隣の部屋との間に見切り材(段差解消材)が必要かどうかを確認します。
「数年後のメンテナンスはどう変わりますか?」
選んだ素材や工法によって、将来的な補修のしやすさが変わるため、あらかじめ聞いておくと安心です。
まとめ
床の張り替えと重ね貼り、どちらが「正解」かは、あなたの家の健康状態によって決まります。
下地に不安があるなら、将来の安心を買う「張り替え」
下地が健全で、コストを重視するならスマートな「重ね貼り」
今の床の状態をプロに正しく診断してもらい、目先の安さだけでなく「あと何年この家に住み続けるか」というライフプランに合わせた工法を選びましょう。
まずは専門業者に現状を見てもらい、下地の状態に基づいた最適なプランを提案してもらうことから始めてみてください。足元が新しくなるだけで、毎日の暮らしの快適さは見違えるほど変わります。
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